機械学習フレームワーク「TensorFlow 2.3」が公開

 オープンソースの機械学習プラットフォーム「TensorFlow」開発チームは7月28日、最新版となる「TensorFlow 2.3.0」を公開した。

 TensorFlowはGoogleが開発し、オープンソースとして公開する機械学習プラットフォーム。PythonとC++のAPIを持ち、機械学習モデルの開発、トレーニングのためのツールやライブラリを備える。

 TensorFlow 2.3は、5月はじめに公開されたTensorFlow 2.2.0に続く最新版。

 tf.dataモジュールで、スナップショットAPIとtf.data.experimental.serviceが加わった。これらにより、インプットパイプラインのボトルネックを解消し、リソースを節約するという。

 パフォーマンス最適化のためのプロファイラTF Profilerでは、インプットパイプラインの性能解析ガイドが加わった。また、tf.distribute.TPUStrategyが安定扱いなり、2つのツール(メモリプロファイラとPythonトレーサー)も導入した。

 TF Profilerではまた、プリプロセッサのKeras Preprocessing Layers APIを実験サポートした。データ処理オペレーションのためのAPIで、複合的なテンソルのインプットが可能になるという。

 実験扱いのPython APIであるtf.debugging.experimental.enable_dump_debug_info()も強化し、TensorFlowプログラムを使ってデバッグ情報をファイルシステムのディレクトリにダンプできるようになった。

 このほか、TFビルドのためのBazelの最小サポートがバージョン3.1からとなるなど、後方互換性のない変更を含め細かな機能強化が多数加わった。

TensorFlow
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