「TensorFlow 1.14」リリース、次期バージョンと互換性のあるモジュールを追加

 Googleが開発する機械学習フレームワークのTensorFlow開発チームは6月19日、最新安定版となる「TensorFlow 1.14」を公開した。次期メジャーリリースとなる2系に向けた互換性モジュールが加わっている。

 TensorFlow 1.14は2月に公開されたバージョン1.13に続く最新版。本バージョンは現在開発中のバージョン2系との互換性を提供するためのモジュールである「compat.v2」を含む初のリリースとなっている。compat.v2を利用することで、バージョン1系とバージョン2系の両方で動作するコードを作成できる。バージョン2系は現在ベータが公開されている。

 また、Intelの深層学習ライブラリMKL-DNNがデフォルトで有効になった。CPUベクターアーキテクチャに基づいて動的に最適なカーネル実装を割り当てるという。

 Windows以外のシステムライブラリがバージョン付けされるようになった。システムパッケージメンテナンスや拡張を開発する開発者に利便性が改善するとしている。そのほかloss reductionのデフォルト設定がAUTOになった。AUTOは削減のオプションが使用の文脈で決定するもので、loss拡張の信頼性を改善するという。

 互換性に関連する変更点としては、DTypeがint互換ではなくなった点がある。int(dtype)の代わりにdtype.as_datatype_enumを使うようにとしている。

 このほか、たくさんの細かな強化が加わっている。

TensorFlow
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