分散型バージョン管理システム「Git 2.28」公開

 分散型バージョン管理システムGitの開発チームは7月27日、最新安定版となる「Git 2.28.0」公開を発表した。

 Git 2.28は6月に公開されたバージョン2.27に続く最新版。58人の開発者が合計で317の変更を加えた。公開を告げたメンテナーの濱野純氏によると、リリースサイクルが短かったこともあり、通常よりも小規模なリリースになったという。

 git initを使って新しいリポジトリを作成時にmasterが作成されるが、ここで新しいオプションinit.defaultBranchが加わった。ハードコードしたmasterデフォルトを置き換えるものとなる。最初のブランチを作成時にinit.defaultBranchの値を参照し、値が未設定の場合はmasterがデフォルトとなる。また、任意のオンスタック構造で全フィールドが= { 0 }を持つ形で初期化できるようになった。

 git statusで、スパースチェックアウトのステータスもレポートするようになった。また、git bugreportでは、使用するシェルをレポートするようになった。

 git merge-base –is-ancestorでコミットグラフを活用できるようになった。fetch/cloneプロトコルが新しくなった。

 contrib/のコマンドライン自動補完でのset -uの使用についても強化した。git guiでは、スタートアップダイアログから作業ツリーを開くことができるようになった。

 この他にも、多数の細かな強化が加わっている。以前から作業しているSHA-256へのマイグレーションも進んでおり、CVS/SVNインターフェイスが加わった。

Git
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