「Git v2.27」が公開、Transport Protocol v2が非デフォルトに

 分散型バージョン管理システムGitの開発チームは6月1日、最新版「Git v2.27.0」公開を発表した。

 Gitは分散型のバージョン管理システム。軽量、高速などを特徴とし、小規模から大規模まで様々なプロジェクトに対応する。Linux開発のためにLinux Torvalds氏が開発したもので、現在は濱野純氏がメンテナーを務めている。

 Git v2.27は3月に公開されたバージョン2.26に続く最新版。v2.26でデフォルトとなった「Transport Protocol v2」が、最新版ではデフォルトから降格となった。Tranport Protocolはリポジトリ間でのデータのやりとりを行うプロトコルだが、荒削りな部分が残っていたと理由を記している。

 独自のバグレポートツール(bugreport)が加わった。CI設定をアップデートし、Azure Pipelinesベースのものに代わってGitHub Actionsを用いるようになった。Perf-testを始めテスト関連も細かな強化が加わった。

 プロキシとやりとりする際のSSL設定オプションを追加した。また、以前から進めているSHA1からSHA-256への移行作業を継続したほか、GnuPGインターフェイスのコードを書き直した。WindowsでGnuPGを必要とするテストが可能になった。

 git pullはこれまでpull.rebase設定変数が明示的に与えられるまで警告を出していたが、警告を出さないように設定できるようになった。このほか、多数の強化が加わっている。

 Git 2.26はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Git
https://git-scm.com/