オープンソースのモニタリングデータ可視化ツール「Grafana 7.0」リリース

 米Grafana Labsは5月18日、オープンソースのモニタリングデータ可視化ソフトウェア「Grafana 7.0」を公開した。ユーザーインターフェイスやカスタムプラグインなどで強化が図られている。

 Grafanaはデータベース内に記録した監視データをグラフィカルに表示するダッシュボードを提供するソフトウェア。統計情報(メトリクス)やログのクエリ、ビジュアル化、アラートなどの機能を備える。可視化するデータを格納するデータベースとしてはGraphiteやPrometheus、Elasticsearch、OpenTSDB、InfluxDB、MySQL、PostgreSQLなどをサポートするほか、Google Stackdriver、Amazon Cloudwatch、Microsoft Azureなどのクラウド上に保存されたデータをデータソースとして利用することもできる。

 Grafana 7.0は2019年2月に公開したバージョン6に続く最新のメジャーリリース。ユーザー体験の強化、カスタムプラグインの開発、ビジュアル化などが主な強化点となる。

 ユーザー体験では、横方向のスクロールやカラムのサイズ変更ができる新しいテーブルパネル、パネルのサイズ変更を行う自動レイアウトモードなどが加わった。アイコンも新しくなるなど、直感的に操作できるための改善をした。

 データモデルが新しくなり、属性を使った特定のデータ設定を定義できるようになった。一貫性のある方法でデータソースなどを定義でき、利便性が改善するという。

 Plugins Platformでは、プラグインの開発やメンテナンスを容易にできるようツールやドキュメント、新たなコンポーネントなどが導入された。また、Grafanaが提供するプラグインで使われているReactコンポーネントをサードパーティ開発者らがそのまま利用できるようになっており、Grafanaのユーザーインターフェイスに適応したプラグインを開発できる。

 新機能としてカスタマイズや追加のオーバーヘッドなしに非時系列データをデータに変換できる「Transformations」が加わった。非時系列データをGrafanaのほかのデータと組み合わせることもできるという。Tracingでも、Jaegerデータソースのサポートが加わるなどの強化が図られた。

 また、データインスペクション機能のPanel Inspectorを導入、join、view、queryといったシンプルなローデータの操作ができる。

 このほかにも、AWS CloudWatch Logsのサポートなど、多数の強化が図られている。

Grafana
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