Google、公開が遅れていた「Google Chrome 81」をリリース

 Googleは4月7日、Webブラウザ「Google Chrome 81.0.4044.92(81)」公開を発表した。Web NFCのサポートなどの新機能が盛り込まれている。

 Google Chrome 81は2月はじめに公開されたChrome 80に続く最新版。Googleは通常約6週間おきに最新のChromeをリリースしているが、3月中旬にChromeとChrome OSの次期版の作業を一時停止することが発表されており、予定よりも遅れての登場となった。

 本バージョンではWeb NFC APIのサポートが加わった。これにより、近距離無線通信規格であるNFC通信が可能なデバイスで、Chromeを利用してNFCタグの読み取りや書き込みができる。美術館で展示品の説明に利用したり、会議バッジ、在庫管理などを用途に挙げている。

 拡張現実(AR)ではChrome 79で導入したWebXR Device APIを拡張し、Hit-test、AR Moduleなどをサポートした。一方で、計画していたTLS 1.0/1.1の削除は延期となった。

 最新版では合計32件のセキュリティ関連の不具合も修正された。バグ発見に報酬を支払うプログラムに基づき、金額が公開されているだけでも合計2万6500ドルが支払われる。

 なお、新型コロナウイルス感染症の影響によりバージョン81のリリースが遅れたが、GoogleではChromeの開発とアップデートを調整し、Chrome 81の次期版となるChrome 82についてはスキップし、Chrome 83になることを明らかにしている。予定ではChrome 83は5月中旬に登場の予定だ。

 Chrome 81はLinux、macOS、Windowsに対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。

Google Chrome
https://www.google.com/intl/ja_jp/chrome/