TypeScript 3.8に対応した「Angular 9.1」リリース

 JavaScriptアプリケーションフレームワーク「Angular」開発チームは3月25日、最新版となる「Angular 9.1.0」を公開した。

 Angularはモバイルとデスクトップの両方のアプリケーションの開発ができるフレームワーク。コードの実装にはTypeScriptを使用し、宣言的テンプレートを使って構築できる。非同期的な実装をサポートする「RxJS」や、Immutableなデータ構造をサポートする「Immutable.jsなどを利用したデータモデル構築にも対応する。

 Angular 9.1は2月に公開されたAngular 9の最初のポイントリリースで、Angular 9.0と完全な互換性がある。また、フレームワークおよびCLIのアップデートも行われている。

 また、ビューエンジン「Ivy」で旧バージョンのビューエンジンとの互換性を保つために導入されている「Angular compatibility compiler(ngcc)」の高速化が行われるとともに、複数のパッケージを同時にコンパイルできるようになった。

 TypeScript 3.8のサポートが行われ、型のみのインポートとエクスポート、Top level await、ECMAScriptプライベートフィールドなどの機能も利用できるようになった。国際化関連ではRTLロケール情報のサポートも加わっている。

 エンドツーエンドのテストで、grepおよびinvertGrepをProtractorビルダーに渡すことができるようになった。走らせたいテストを簡単に選べるという。また、新規プロジェクトではTSLint 6.1をデフォルトで使用するようになった。

 VSCodeと言語サービス拡張を使っている場合、自分のIDEでテンプレートの表現をシンタックスハイライトできるようになった。TypeScriptのようなフォーマッターを用いており、コンポーネント内でインラインのHTMLテンプレートのシンタックスハイライトもサポートするという。

 このほかにも多数の細かな機能強化が加わっている。

Angular
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