JavaScriptやHTMLを使ったアプリ開発フレームワーク「Electron 8」リリース
米GitHubのアプリケーション構築フレームワーク「Electron」開発チームは2月4日、最新のメジャーリリースとなる「Electron 8.0.0」をリリースした。Chromiumなどの土台技術が新しくなったほか、多数の機能が加わっている。
ElectronはJavaScript、HTML、CSSを使ってクロスプラットフォーム対応アプリケーションを構築できるフレームワーク。WebブラウザのChromiumやJavaScriptランタイム環境のNode.jsをコアとして実装されており、macOSやWindows、Linuxで動作するアプリケーションを開発できる。GitHubのAtomエディタ向けに開発された経緯を持ち、自動アップデート、ネイティブメニュー・通知、クラッシュレポート、デバッグとプロファイルなどの機能を備える。
Electron 8.0は2019年10月に公開したElectron 7.0に続く最新版。Chromiumのバージョンが80.0.3987.86に、Node.jsは12.13.0にアップグレードされた。JavaScriptエンジンのV8も8.0に更新されている。このほか、メインプロセスとレンダラープロセス間のIPC(Inter Process Communication)では、V8のStructured Cloneアルゴリズムを用いるようになった。これにより、性能が約2倍になるとしている。これらは後方互換性に影響する変更となる。
BrowserWindowなしにダウンロードをトリガーできるsession.downloadURL() APIが追加されたほか、desktopCapturer.getSources()など一部API向けのcallerスタックでロギングが可能になる「--enable-api-filtering-logging」コマンドラインスイッチが加わった。
Notification()では、LinuxとWindowsの通知向けにユーザーが通知のタイムアウトを設定できるプロパティが加わった。Linuxベースの通知をカスタマイズできるプロパティも加わっている。
このほか多数の機能強化、修正が加わっている。
Electron
https://www.electronjs.org/