「PyTorch 1.4」リリース、モバイル対応などを強化

 オープンソースの機械学習フレームワーク「PyTorch」開発チームは1月15日、最新安定版となる「PyTorch 1.4」を公開した。

 PyTorchは、人工知能や強化学習で用いられるTensor計算やニューラルネットワークなどのアルゴリズムを提供するフレームワーク。GPUアクセラレーションによって高速に処理を実行できる。米Facebookが開発し、2018年末にオープンソースで公開された。

 PyTorch 1.4は、2019年10月に公開されたバージョン1.3に続く最新版。バージョン1.3でオープンソース化されたPyTorch Mobileを強化し、ビルドスクリプトのカスタマイズがより細かなレベルで行えるようになった。アプリケーションで利用されるモデルが使う要素のみを含ませるといったライブラリの最適化が可能になり、モバイルアプリケーションのフットプリントを大幅に縮小できるという。カスタマイズしたMobileNetV2の場合、事前に構築したモバイルライブラリと比較して40%から50%の削減が図れたとしている。

 新たに分散モデル並列トレーニングを実験的機能として導入した。分散型のRPCフレームワークを利用するもので、実際のデータを複製することなく遠隔から関数を動かしたり、遠隔にあるオブジェクトを参照することができるとしている。

 また、PythonとC++に加えて、Javaバインディングも実験導入した。PyTorch MobileでAndroid向けに開発したインターフェイスを土台とし、任意のJavaプログラムからTorchScriptモデルを呼び出すことができるという。現時点ではLinuxのみに対応、推論目的のみで利用できる。

 torchvision、torchtext、torchaudioなどのPyTorchドメインライブラリもアップデートした。たとえばバージョン0.5となったtorchvisionでは、量子化、TorchScript、ONNXなどの運用環境のサポートが加わっている。

 PyTorch 1.4はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

PyTorch
https://pytorch.org/