米Uber、コードを書かずに深層学習モデルのトレーニングができるツール「Ludwig」を発表
米Uberは2月11日、深層学習ツールボックス「Ludwig」を発表した。TensorFlowを土台とし、コードを書くことなく深層モデルのトレーニングとテストができるという。
LudwigはTensorFlowベースの深層学習ツール。機械学習におけるモデル開発や比較プロセスを簡素化する汎用のツールとして、Uber内部で2年がかりで開発した。Weka、MLlib、Caffe、scikit-learnなどのソフトウェアなどから着想を得て、汎用性、柔軟性、拡張性などにつながる機能を加えた。性能を理解したり、予想や比較を行うための可視化機能も備える。
コードを書くことなく深層モデルのトレーニングとテストができる点が特徴で、データを含むCSVファイルと、インプットとして使うカラム、アウトプットとしてのカラムリストといったデータを用意するだけで利用できるという。扱えるデータはバイナリやカテゴリ、数、テキスト、シーケンス、画像、時系列など。トレーニング、テスト、予測の取得などのためのコマンドラインツール、PythonコードからLudwigを利用するためのAPIも提供する。
Uberは「Uber AI」としてAI関連のリサーチチームを持っており、すでに顧客サポート、オブジェクト検出、地図の改善、チャットコミュニケーションのストリーミング、詐欺予測など様々な用途に対して様々な機械学習の応用を進めているという。また、PyTorchベースの確率的プログラミング言語「Pyro」、Linux Foundation傘下のLF Deep Learning Foundationに分散型のトレーニングフレームワーク「Horovod」を貢献するなどのことも行なっている。
LudwigはプロジェクトのWebサイトより入手できる。