Facebook、Python向け機械学習ライブラリ「PyTorch 1.0」のプレビュー版をリリース
米Facebookは10月2日、オープンソースのPython向け機械学習ライブラリ「PyTorch 1.0」のプレビュー版を公開した。
PyTorchはTensorの操作や深層学習(ディープラーニング)に必要な処理を実装したPythonパッケージ。GPUによるアクセラレーションをサポートしており、必要に応じてNumPy、SciPy、Cythonなどとも組み合わせることができる。PyTorchチームによると、Amazon Web Services(AWS)、Google、Microsoftら主要クラウド事業者、ARM、Intel、NVIDIA、Qualcommなどの企業が自社クラウドや製品、サービスでPyTorchサポートを進めているという。
本バージョンではJITコンパイラが導入され、PythonサブセットのTorch Scriptを利用して既存のコードを利用できるようにした。既存のPyTorchフレームワークの柔軟性とCaffe2のプロダクション機能を組み合わせ、研究開発から運用環境で利用できるAIへのシームレスなパスを提供するとしている。
またtorch.distributedライブラリとtorch.nn.parallel.DistributedDataParallelモジュールを含む新たなC10Dライブラリが加わった。分散並行データ処理性能が向上するといったメリットがあるという。
新たに不安定(unstable)なAPIとしてC++フロントエンドが導入された。これによって高性能かつ低レイテンシなC++アプリケーションの実現が期待できるという。
PyTorch 1.0は現在リリース候補版(RC1)という段階になっており、ソースコードはGitHubから入手できる。
PyTorch
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