「Ubuntu 19.10(Eoan Ermine)」リリース

 英CanonicalのUbuntu開発チームは10月17日、「Ubuntu 19.10」(開発コード「Eoan Ermine」)の公開を発表した。

 Ubuntu 19.10は4月に公開されたUbuntu 19.04(「Disco Dingo」)に続く最新版。Linuxカーネルはバージョン5.3をベースとしており、サポート期間は2020年7月まで。長期サポートを望むユーザーには、2018年4月にリリースされたUbuntu 18.04 LTSを推奨している。

 Linuxカーネル5.3で加わったAMD Navi GPUや最新のARM SoC、Komedaディスプレイといったハードウェアサポートを活用できる。ツールチェーンも新しくなり、glibc 2.30、OpenJDK 11、rustc 1.37、GCC 9.2、Python 3.8/3.7.5、Go 1.12.10などが提供される。

 Ubuntu Desktopでは、デフォルトのデスクトップ環境が「GNOME 3.34」になった。性能の改善、アクティビティオーバビューのアイコンのグループ化、WiFi設定の改善などの新機能を利用できる。デスクトップテーマ「Yaru」ではダークモードとライトモードが加わった。また、USBデバイスの接続時、デスクトップのDock内にアイコンが表示され、そこからデバイスへのアクセスやアンマウントなどの操作が可能になった。

 ZFSのサポートが強化され、実験的にZFSをルートファイルシステムとして利用できるようになった。また、インストーラーから直接ZFSファイルシステムの作成もできるようになった。インストーラ関連ではほかにもNVIDIAのドライバが標準でインストール用ISOイメージに含まれるようになるといった変更が行われている。

 Raspberry Pi向けイメージでは新たにRaspberry Pi 4に対応した。これにより、ほぼすべての現行Raspberry PiでUbuntuが利用できる。

 Ubuntu 19.10はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

英Canonical
https://canonical.com/