英Canonical、IoT向けとなる「Ubuntu Core 18」を公開。10年間のセキュリティアップデートを約束

 英Cnonicalは1月22日、IoT向けの軽量ディストーションの最新版「Ubnutu Core 18」を正式発表した。「Ubuntu 18.04」をベースとし、10年間のセキュリティアップデートを行うという。

 Ubuntu Coreは、IoTや組み込み端末に向けたUbuntuベースのディストリビューション。コンテナでの利用にも適しているとしている。パッケージを最小構成にすることで260MBと軽量にし、セキュリティ、信頼性の向上も図っている。Ubuntu Core上で動くコンテナ化されたパッケージシステム「Snap」では既知の脆弱性をチェックするスキャンが自動で行われ、脆弱なライブラリや問題のあるコードを検出できる。また、デジタル署名により破損や改ざんから保護できるとしている。

 Ubuntu Core 18は、2018年春に公開した「Ubuntu 18.04 LTS」(開発コード「Bionic Beaver」)をベースとする。10年間のセキュリティメンテナンスを低コストで利用でき、デバイス固有のSLAで更新を受けることができる。各アップデートは直前のバイナリとアプリケーションデータを保持するため、簡単にロールバックできるという。

 Ubuntuを土台としているため、アプリ開発者はコードを再コンパイルせずに複数のデバイスをサポートできるという。安全なアプリストアもあり、グローバルストアの提供する標準的なアプリにアクセスしたり、自分たちでストアにおくアプリを設定できる。SnapはUbuntu Coreだけでなく、Ubuntu Server、Desktop、クラウドイメージでも動く。すでに約1700のアプリパブリッシャーより4600件以上のSnapが公開されていると報告している。

 Ubuntu CoreはIntelおよびARMのCPUに対応、ハードウェアとしてはDell、Rigado、Iintel、QUalcomm、Samsung、NXPなどのものをサポートする。Raspberry Pi 2/3やQualcomm Dragonboard 410、Intel NUC(64ビット)などに簡単にインストールできるほか、KVM上でも利用できる。

Ubuntu
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