「Rust 1.35」リリース
プログラミング言語Rust開発チームは5月23日、最新版となる「Rust 1.35」を公開した。
RustはMozillaが開発を主導するプログラミング言語で、性能、信頼性、並行性などの特徴を持つ。ランタイムやガベージコレクタはなく、型システムとオーナーシップモデルを用いることでメモリとスレッドの安全性を実現するという。
Rust 1.35は4月に公開されたバージョン1.34に続く最新版。
Box<dyn FnOnce>、Box<dyn FnMut>、Box<dyn Fn>のクロージャトレイトとして、それぞれFnOnce、FnMut、Fnを実装した。これまでBox化されたクロージャにある関数を呼び出すためにはFnBoxが必要だったが、関数トレイトを実装したいところでBox関数を用いることができるという。
1.19より値をキャプチャしないクロージャを関数ポインタとして強要できるが、最新版ではこれをunsafe関数ポインタにも拡大した。また、1.32で導入したdbg!()マクロを、引数なしに呼び出せるようになった。
標準ライブラリの安定性やCargoも強化した。よくあるミスを取得するLints集であるClippyでは、新しいlintとしてdrop_boundsが加わるなどの変更が加わっている。
RustはプロジェクトのWebサイトより入手できる。