Linux Foundation、データを安全に処理できる環境構築を目指す「Confidential Computing Consortium(CCC)」を発表

 The Linux Foundationは8月21日(米国時間)、セキュアなコンピューティング環境を構築することを目指す新プロジェクト「Confidential Computing Consortium(CCC)」の立ち上げを発表した。米IBM、Red Hat、米Intel、米Microsoft、Armなどが創設メンバーとして名を連ねている。

 Confidential Computing Consortium(CCC)は「コンフィデンシャルコンピューティング」を定義し、受け入れを加速するためのコミュニティ。コンピュータによる情報処理がオンプレミスやパブリッククラウド、エッジとさまざまな環境にまたがって行われるトレンドを受け、それらのセキュリティに取り組むもの。具体的には、暗号化されたデータをメモリ内で処理することで処理中のデータの保護を図るという。

 設立メンバーとして、中国Alibaba、Arm、中国Baidu、Google Cloud、IBM、Intel、Microsoft、Red Hat、スイスSwisscom、中国Tencentが参加している。これら企業と専門家などが協業して市場を活性化させ、技術や法の標準化への影響力をもち、オープンソースツールによる開発環境を提供するとしている。

 設立にあたって、Intel、Microsoft、Red Hatが関連する技術をオープンソースとして貢献することを発表している。Intelはハードウェアレイヤーでアプリケーション開発者が一部コードとデータを保護する「Software Guard Extensions Software Development Kit」、Microsoftは「信頼できる実行環境」とするTrusted Execution Environment(TEE)アプリケーションを構築できる「Open Enclave SDK」、Red HatはTEEを使うアプリケーションを安全にするためのハードウェア独立性技術「Red Hat Enarx」。

 今後、ほかのLinux Foundationと同じようにガバナンス体系を構築し、複数の技術プロジェクトとオープンな仕様の策定を進めていくとしている。

Confidential Computing Consortium(CCC)
https://confidentialcomputing.io/