米Microsoft、量子コンピュータ向け開発キット「Quantum Development Kit(QDK)」をオープンソースで公開
米Microsoftは7月11日、量子コンピュータ向けアプリケーション開発のための開発キット「Microsoft Quantum Development Kit(QDK)」をオープンソースで公開した。
Microsoft Quantum Development Kit(QDK)はMicrosoftが2018年に発表していたもので、ハイレベル量子向けプログラミング言語Q#を利用した量子アプリの開発が行える。
QDKにはQ#コンパイラやサンプル、チュートリアル、VSとVS Code向けの開発環境拡張、量子プログラム向けのシミュレーター、リソース予測機能などが含まれている。
Visual Studio(VS)やVisual Studio Code(VS Code)との統合機能もあり、慣れ親しんだ環境でQ#によるプログラミングが行える。対応プラットフォームはWindowsおよびmacOS、Linuxで、Pythonなどに対応する開発・実行環境の「Jupyter」との統合機能もある。
量子コンピュータは新しい分野で、同社のほか米IBM、米Googleやスタートアップが研究開発を続けている。Microsoftはオープンソースにする背景について、量子コンピューティングを利用するアプリケーションやアルゴリズムへの貢献、コンパイルの進化、ツールの最適化などを進めたいとしている。なおIBMも「QISKit」として量子コンピュータ開発キットを公開している。
Microsoft Quantum Development Kit(QDK)
https://www.microsoft.com/en-us/quantum/development-kit