米Facebook、深層学習レコメンデーションモデルをオープンソースで公開

 米Facebookは7月2日、深層学習レコメンデーションモデル(DLRM;Deep Learning Recommendation Model)の実装をオープンソースで公開したことを発表した。

 今回公開されたのは、パーソナライズとレコメンデーションシステム向けの深層学習レコメンデーションモデル(DLRM)。FacebookのPyTorchとCaffe2で実装したもので、この分野の進展を促進するためにコードを公開したと説明している。PyTorchとCaffe2のほか、Glow C++演算子を使ったさまざまな実装も提供する。

 Facebookによると、深層学習の台頭によってニューラルネットワークベースのパーソナライズおよびレコメンデーションモデルを使って運用環境でレコメンデーションシステムを構築する動きがあるが、これらのモデルはカテゴリカルデータなどを使うほかの深層学習モデルとは異なるという。ニューラルネットワークが効率よく動かすためには課題があり、表現のためのモデルやデータセットの詳細がないことなども障害になっていると指摘する。

 公開したDLRM実装は、各モデルと関連した演算子の実行速度、さまざまな数値計算手法が精度に与える影響を測定するベンチマークとして使うことができるとしている。ベンチマークはPythonで書かれており、ランダムと合成の両方のインプットの生成が可能。DLRMは推論とトレーニングの両方に利用でき、Kaggle Display Advertising Challenge Datasetなどの公開されているデータセットでの推論も可能という。

Facebook DLRM
https://github.com/facebookresearch/dlrm?fbclid=IwAR1x1VraWtMdH6JZI0SNrB5ofttbVXCP0Ee8wCSTF26MzhtwFnRhHCPpeF0