RISC-Vサポートを強化した「GDB 8.3」リリース

 The GNU Debugger(GDB)開発チームは5月11日、最新安定版となる「GDB 8.3」公開を発表した。RISC-Vサポートの強化などさまざまな機能が加わっている。

 GNU Debugger(GDB)はC、C++、Ada、Go、Rustなどさまざまな言語で利用できるデバッガ。WindowsおよびLinux、各種UNIXなどさまざまなアーキテクチャ、数十種類のプロセッサをターゲットにできる。

 GDB 8.3は2017年6月に公開されたバージョン8系の最新版。本バージョンではLinuxおよびFreeBSDでRISC-Vのネイティブサポートが行われた。また、新しいターゲット設定としてCSKY ELF(csky*-*-elf)、CSKY GNU/Linux(csky*-*-linux)、NXP S12Z ELF(s12z-*-elf)、OpenRISC GNU/Linux(or1k*-*-linux*)のサポートも加わった。

 ネイティブのWindowsデバッグのサポートがWindows XP以上となった。Python APIはPython 2.6以上となった。

 CLI(コマンドラインインターフェイス)とTUI(テキストユーザーインターフェイス)向けにターミナルスタイルのサポートが加わり、GNU HightlightでのGDB構築でソースハイライトを利用できるようになった。

 GDBおよびGDBsesrverでIPv6接続を利用できるようになった。コマンドも多数強化した。たとえばtarget remoteでUNIX Domainソケットのサポートが加わっている。

 C++ソースコードの下位へのコンパイルとインジェクションを実験的にサポートした(GCC 7.1以上、libcp1.soが必要)。

 GDB 8.3はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

The GNU Debugger(GDB)

https://www.gnu.org/software/gdb/