「Windows 2016」を実験サポートした「Rancher 1.3」が公開

 米Rancher Labsは1月4日、コンテナ運用プラットフォームの最新版「Rancher 1.3」のリリースを発表した。実験的な新機能として「Windows Server 2016」のサポートが加わっている。

 Rancherはコンテナのデプロイや管理といった、運用環境向けのコンテナ運用機能を備えたプラットフォーム。KubernetesやMesos、Docker Swarmといったクラスタツールをサポートし、任意のインフラでコンテナ化されたアプリケーションを容易に動かせるとしている。

 Rancher 1.3は、2016年12月はじめに公開したバージョン1.2に続く最新版。新たに導入されたWindows Server 2016のサポートはユーザーから要求が多かった機能で、バージョン1.3では実験的に実装された。RancherエージェントサービスとしてWindows 2016サーバーホストを追加でき、スタック/サービス/コンテナを追加できる。使用できるネットワークモードはNATとtransparentのみで、既存の負荷分散サービス、DNS、メタデータなどはサポート対象外。現時点でサポートの制限はあるものの、多くのワークロードがWindowsサーバー及びクライアント上で動いており、「(Windows Server 2016のサポートは)コンテナが企業に受け入れられるにあたって重要なステップ」としている。

 Kubernetesのサポートも強化し、Kubernetes 1.5.1にアップデートした。最新版より、SkyDNSをデフォルトのDNSエンジンとして提供するようになり、すべてのRancherDNSエントリは自動的にSkyDNSに移行する。これにより、RancherDNSはKubernetesで非推奨となる。デフォルトのKubernatesダッシュボードUIとHelmがRancherより起動・管理できるようになった。

 また、Amazon Web ServicesのElastic Load Balancer(ELB)のサポートがなくなり、Application Load Balancer(ALB)のみが利用できるなどの変更も加わっている。

Rancher
http://rancher.com/