米Red Hatが「Red Hat OpenStack Platform 14」を発表、Kubernetesコンテナ技術との統合強化

 米Red Hatは11月13日(米国時間)、OpenStackディストリビューションの最新版となる「Red Hat OpenStack Platform 14」を発表した。OpenStackは夏に公開されたバージョン14(「Rocky」)を採用し、Kubernetesベースの自社コンテナ技術との統合も強化した。

 Red Hat OpenStack Platformは、Red HatのOpenStackディストリビューション。これを利用してハードウェアのリソースを仮想化してIaaSを構築できる。「Red Hat CloudForms」を利用した一元管理、「Red Hat Ceph Storage」クラウドストレージなど、Red Hatの技術との統合性もある。

 Red Hat OpenStack Platform 14は、6月末に公開されたバージョン13に続く最新版。Red HatのKubenetesプラットフォームである「Red Hat OpenShift Container Platform」との統合を強化し、Kubernetesを利用したコンテナの実装や管理ができる。中でも、ベアメタルと仮想化インフラリソースの両方のプロビジョニングの自動化、クラスタ実装の自動化などのメリットをあげている。

 また、同一テナントからのOpenShiftコンテナをベースとしたワークロードとOpenStackの仮想化されたワークロードを同じKuryrベースの仮想ネットワークに接続できるようになった。このほか、OpenStackが内包するロードバランサーサービスをフロントエンドのコンテナベースのワークロードで自動で使えるようになるなど、機能統合を進めた。

 IT管理側では「Red Hat Ansible Automation」との統合も進め、デプロイが容易になった。ライブ稼働に入る前にRed Hat OpenStack Platformのデプロイをプレビューできるようになったほか、デプロイプロセスにおける可視化も強化した。

 ベアメタルノードの管理が可能になったほか、x86に加えてIBM Power対応によるマルチアーキテクチャのサポート強化なども特徴となる。

 Red Hat OpenStack Platform 14は数週間以内にRed Hat Customer Portalを経由で提供を開始する。Red Hat Cloud Infrastructure及びRed Hat Cloud Suiteのコンポーネントとしても提供される。

米Red Hat
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