米Red Hatが「RHEL 6.10」を発表、6系は最後のメンテナンスサポートフェイズへ

 米Red Hatは6月19日、Linuxディストリビューション「Red Hat Enterprise Linux(RHEL) 6.10」を発表した。事前に告知されていた製品ライフサイクルに従い、本リリースよりサポート対象が縮小され

 2010年11月に登場したRHEL 6系の最新安定板。本リリースより10年のライフサイクルポリシーに基づいてサポート段階が「Maintenance Support 1」から「Maintenance Support 2」へと変更された。これによってサポート対象の範囲が重要なセキュリティ修正と事業に影響を与える緊急の問題のみに狭まる。

 そのほかの変更点としては、GCCでretpolineのサポートが加わった。CPUの脆弱性を狙ったSpectre Variant 2攻撃を緩和するためのオーバーヘッドを削減するカーネルのテクニックで、年始に発覚したSpectreに対応する。また、gcc-librariesパッケージをアップストリームの7.2.1にアップグレードした。

 このほかにも、pacemakerが1.1.18に、clufterが0.77.1になるなど、クラスタ関連でも細かな強化が加わっている。

 リリースには、RHEL 6系のワークロードをコンテナベースのアプリケーションにマイグレーションするのを支援するベースイメージも加わっている。これにより、RHEL 7系をはじめ、Red Hat Enterprise Linux Atomic HostやRed Hat OpenShift Container Platformなどへのデプロイが可能になるという。

米Red Hat
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