「FFmpeg 4.0(Wu)」リリース

 オープンソースのマルチメディアコーデック「FFmpeg」開発チームは4月20日、最新版「FFmpeg 4.0」(開発コード「Wu」)を公開した。多数のエンコーダー/デコーダーが加わるなど機能が強化された一方で、Windows XPのサポートが廃止された。

 FFmpegはマルチメディアファイルのエンコード/デコードができるライブラリ。さまざまなフォーマットをサポートし、エンコード/デコード、トランスコード、mux/demux、ストリーム、フィルタリングといった処理を行える。OSはLinux、macOS、Windows、BSD系、Solarisなどに対応する。

 FFmpeg 4.0は、2016年2月に公開されたバージョン3系(開発コードは「Einstein」)に続く最新版。H.264/HEVC/MPEG-2形式のストリーミングのメタデータを編集できるBitstreamフィルタを導入、MagicYUVエンコーダーも実験サポートした。

 NVIDIA NVDEC GPUベースのH.264、MJPEG、HEVC、MPEG-1/2/4、VC1、VP8/9形式でのハードウェアアクセラレート・デコードが利用できるようになり、Intel QSVベースのMJPEGエンコードのアクセラレーション、オーバーレイフィルタもサポートした。

 オープンなSSL/TLSプロトコル実装であるLibreSSLをサポートした。また、OpenCLオーバーレイフィルタが加わり、ネイティブのaptX/aptX HDエンコーダー/デコーダー、mcompand、acontrastなどのオーディオフィルタも導入した。VA-API MJPEGとVP8のデコード、新しいVA-APIフィルタなども加わっている。

 一方でffserverや、ffmencおよびffmdecのmuxer/demuxer機能は削除されている。

 OSでは、Windows XPのサポートがなくなった。これにより、Windowsの対象バージョンはVista以降となる。

 FFmpeg 4.0はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

FFmpeg Project
http://ffmpeg.org/