SugarCRMからフォークしたオープンソースCRM「SuiteCRM 7.10」リリース

 オープンソースのCRM(顧客関係管理)スイート「SuiteCRM」を開発する英SalesAgilityは2月19日(英国時間)、最新版「SuiteCRM 7.10」を公開した。Rest APIが新しくなり、ユーザー体験も強化した。

 SuiteCRMはこの分野で代表的なSalesforce.comやMicrosoft Dynamicsと同等の機能を持つというCRM。オンプレミスもしくはクラウドで利用できる。顧客の情報を基にやりとりを強化し、営業や顧客ケアを合理化して効果を上げることができるとしている。オープンソースソフトウェアとして公開しており、ユーザー同士の情報交換ができるフォーラム、包括的なドキュメンテーションも用意する。開発元のSalesAgilityは有償でのサポートも提供する。

 SuiteCRM 7.10は、2017年に公開されたバージョン7.9に続くリリース。Rest APIがv8として新しくなった。JSONAPI仕様をサポートしており、OAuth 2.0を使った認証も導入した。既存のAPI機能もこれまで通りとしている。

 新しいモジュールとして、アンケートの作成、設計、顧客への送信などの機能を含む「Survey Management」が加わった。

 欧州に顧客を持つ企業は準拠が求められる新しい規制GDPR(EU一般データ保護規制)対応として、「Confirmed Opt-In」も導入した。有効にすることで、顧客にダブルでのオプトインプロセスを提供できる。Confirmed Opt-Inの電子メールを自動で送信できるWeb to Personフォームも用意する。

 このほか、2段階認証が可能となり、アラート、パスワード管理などの機能も改善した。電子メールも強化し、ユニットテストも新しくなった。

 ユーザー体験の改善では、テーマ「SuiteP」を強化し、スリムダウンしたバージョンを用意した。色も4種類から調整できる。

 SuiteCRM 7.10はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

SuiteCRM
https://suitecrm.com/