管理者ポータルを一新した仮想マシン管理ツール「oVirt 4.2」リリース

 仮想化管理プラットフォーム「oVirt」の開発チームは12月20日、最新安定版「oVirt 4.2」の一般公開(GA)を発表した。管理者向けの管理ポータルをUIフレームワーク「Patternfly」を用いて再デザインするなどの機能が加わっている。

 oVirtは米Red Hatの開発者が中心となって進めているオープンソースの仮想化管理プラットフォーム。カーネルベースの仮想マシンのKVMハイパーバイザーと管理サーバーのRHEV-Mを土台とし、WebベースのUI、ホストとストレージ間の仮想マシンとディスクのライブマイグレーション、ホスト、ストレージ、ネットワーク設定の統合管理、高可用性などの機能や特徴を備える。

 oVirtt 4.2は、2016年6月に公開された4系の最新安定版。Red Hat Enterprise Linux 7.4やその互換環境であるCentOS 7.4などで利用できる。

 管理ポータルAdministration Portalが新しくなった。Webアプリケーションデザインでよく用いられるPatterflyを利用して再設計し、より直感的で一貫性があり、性能も改善したとしている。管理者以外のユーザー向けのVM Portalも新しくなり、性能と使い勝手を改善した。

 ベアメタルに近い高性能な仮想マシンを実現する「High Performance VM Type」が加わった。管理者は高性能なワークロード向けに仮想マシンを最適化できるという。

 リアルタイムのモニタリングソリューション「oVirt Metrics Store」も導入された。インフラを完全に可視化できるため、メトリクスとログに基づいて高速に問題解決が図れるという。

 また、SDN(ソフトウェア定義ネットワーク)経由での仮想マシンもサポートされている。ハイパーバイザーに自動実装して接続性を提供するOpen Virtual Network(OVN)を利用するもので、UI、REST APIなどでネットワークを定義できる。

 このほか、データベースでのPostgresSQL 9.5採用、LLDPサポート、Nvidia vGPUのサポートなども加わっている。

oVirt
https://ovirt.org/