米Red Hat、仮想化インフラ管理ツール「oVirt 3.3」公開
米Red Hatは9月24日(米国時間)、オープンソースの仮想化インフラストラクチャ管理ツール最新版「oVirt 3.3」の一般提供(GA)を発表した。本バージョンではKVMやXenといった従来サポートされていた仮想化技術に加え、OpenStackやGlusterといった仮想化技術/クラウドインフラストラクチャ技術のサポートも追加されている。
oVirtは仮想マシンなどを操作するためのAPIを提供するライブラリ「libvirt」をベースとする仮想化環境管理ツール。高可用性、ストレージを含むライブマイグレーション、仮想マシン実装のスケジュール化や管理といった機能を持つ。Red Hatが提供する商用の仮想化インフラ管理システム「Red Hat Enterprise Virtualization」にも組み込まれている。
oVert 3.3は2月に公開された3.2に続く最新版となる。40以上の新機能が加わったが、最大の特徴はOpenStackおよびGlusterという外部オープンソース技術のサポートとなる。OpenStackでは「OpenStack Networking(Neutron)」や「OpenStack Glance」、「Cloud-Int」との統合機能が加わった。管理者はoVirtまたはOpenStackでネットワーク設定、イメージライブラリ、仮想マシン実装ポリシー設定を行うことができる。
また、分散ファイルシステムGlusterについては新たに「Gluster FS Storage Domain」と「Gluster Hook Management」の2つの管理技術を提供する。スケールアウト手法での非構造データ管理をOpenStack環境でも利用できるという。
このほか自動化機能も改善されており、カスタムのスケジュールアルゴリズムを実装できる「oVirt Scheduler API」やバックアップ用の「Backup-Restore API」が追加された。また、REST APIを通じてサードパーティのプラグインがoVirt Engineにタスクを挿入できるようになった。
oVirt
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米Red Hat
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