「Clojure 1.9」リリース、バリデーションやテストなどの機能を持つライブラリ「spec」を統合
プログラミング言語Clojure開発チームは12月8日、最新版となる「Clojure 1.9」公開を発表した。データ構造記述APIであるspecの統合、コマンドラインツールなどが特徴となる。
ClojureはLisp系の汎用のプログラミング言語で、Java仮想マシン上で動作する。Javaで利用できるさまざまなライブラリをそのまま利用できるのが特徴で、スクリプト言語のインタラクティブな開発とJavaの堅牢なインフラという両者の長所を兼ね備えているという。
Clojure 1.9は、2016年1月に公開されたバージョン1.8に続く最新版。大きな特徴として、データ構造記述のためのライブラリspec統合とコマンドラインツールがある。
specでは、バリデーション、エラーレポート、テストデータ生成などの機能を持ち、データのテスト、仕様、機能の標準的なシステムを提供するものとなる。Clojureへの統合は、Spec実装のspec.alpha、Clojureの仕様となるcore.specs.alphaの2つのライブラリに分割することで実現した。ライブラリの分離とモジュラー化により、今後Clojureのリリースサイクルからspecを分離できるとしている。
コマンドラインツールは、インタラクティブなREPL(Read-Eval-Print Loop、対話的環境)を提供したり、Clojureプログラムを走らせたり、Clojureの表現を評価できるツール。Mavenとローカルの依存性を利用し容易にインストールできる。Mac向けのインストーラー、Linux向けのスクリプトを用意した。今後ほかのプラットフォームにも拡大する予定という。
Clojure 1.9はプロジェクトのWebサイトより入手できる。利用にはJava 1.6以上が必要(推奨はJava 1.8以上)。
Clojure
https://clojure.org/