KDE Plasma 5を搭載した「Mageia 6」が登場
Linuxディストリビューション「Mageia」開発チームは7月16日、最新版「Mageia 6」をリリースした。KDE Plasma 5を搭載、ARMサポート、デフォルトのブートローダーにGRUB2を採用するなどの強化が加わっている。
MageiaはMandriva Linux(旧名Mandrake Linux)からフォークしたプロジェクトとして2010年にスタートした。KDE、GNOME、Xfce、LXDE、LXQi、Cinnamon、MATE、Enlightenmentなどのデスクトップ環境を利用できる。
Mageia 6は2016年11月に公開したMageia 5に続く最新版。過去最長のリリースサイクルとなり、2019年1月までサポートされる。25種類以上のデスクトップ環境とウィンドウマネージャをサポートする。
ARMv5/v7ポートをビルドシステムに導入、ARM chrootsの設定が可能になった。まだサポートは実験扱いでインストーラーはないが、数ヶ月以内に一部ARMデバイス向けにインストールイメージを提供する計画だという。
KDE SC 4デスクトップ環境に代わって長期サポート版(LTS)のKDE Plasma 5.8を同梱した。可能なパッケージはすべてバージョン5にアップデートされており、デスクトップ環境としてのKDE 4は利用できない。
パッケージマネージャでは、urpmiの代替としてDNF(Dandified Yum)2を導入した。主要なLinuxディストリビューションでDNF 2を利用できるものはまだ少なく、問題のレポート、弱い依存性の追跡などの機能強化が加わっているという。デスクトップ環境でDNFをサポートするためのフロントエンドツール「dnfdragora」も加わった。rpmdrakeツールをベースとし、Qtベース/GTK+ベースのデスクトップ環境に対してネイティブなユーザーインターフェイスを提供する。また、Fedora COPRとopenSUSE Build Service経由でサードパーティのソフトウェアを提供できるようになった。
RPMリポジトリでAppStreamメタデータのサポートが加わった。AppStreamはクロスディストリビューションのための取り組みで、ソフトウェアコンポーネントのメタデータを標準化してソフトウェアリポジトリを強化する。GNOME Software、Plasma DiscoverといったツールがAppStreamのメタデータを活用して、アプリケーションの検索、管理などの体験を強化できるという。
Mageia Control CenterをはじめとしたMageiaツールでアイコンが新しくなった。デフォルトのブートローダーがGRUB2となった。
Mageia 6はプロジェクトのWebサイトより入手できる。
Mageia
https://www.mageia.org/