Microsoft、Visual Studio for Mac正式版をリリース

 Microsoftは5月10日、「Visual Studio 2017 for Mac」をリリースした。macOSで動作する統合開発環境(IDE)で、HTMLやCSS、JavaScriptファイルの編集機能やWebアプリケーションおよびXamarin/.NET Coreなどを使ったアプリケーションの開発支援機能などを備えている。

 Visual Studio 2017 for Macは、同社のIDEである「Visual Studio」シリーズのmacOS版という位置付け。MicrosoftはmacOSで動作する開発ツールとして2016年に「Visual Stduio Code 1.0」をリリースしていたが、こちらはIDEというよりはコードエディタという側面が強かった。今回リリースされたVisual Studio 2017 for Macはコードエディタだけでなくビルド管理ツールやパッケージ管理ツール、テストツール、デバッガ、ソースコード管理機能などを備えており、単体で開発が完結するものになっている。

 HTMLやCSS、JavaScriptといったWeb系の言語を用いたアプリケーション開発だけでなく、AndroidやmacOS、iOS、tvOS、watchOS、クラウドアプリケーション開発にも対応するのが特徴。AndroidアプリやiOSアプリ、macOSアプリについてはC#およびF#などの言語が利用でき、2014年にオープンソース化されたMicrosoftのランタイム技術「.NET Core」やMonoベースのXamarin、Unityなどを用いた開発がサポートされる。

 入力補完機能「IntelliSence」やプロジェクトテンプレート、デプロイ/発行ツール、Android SDKマネージャ、Gitベースのソースコード管理機能などの支援機能も搭載する。

 Visual Studio 2017 for Macは無料で利用できる「Visual Studio Community 2017 for Mac」、個人開発者や小規模なチーム向けの「Visual Studio Professional 2017 for Mac」、エンタープライズアプリケーション開発向けの「Visual Studio Enterprise 2017 for Mac」という3つのエディションが提供される。対応OSはmacOS 10.11(El Capitan)および10.12(Sierra)。

Visual Studio for Mac
https://www.visualstudio.com/ja/vs/visual-studio-mac/