性能を強化した「.NET Core 1.1」が公開
米Microsoftは11月16日、「.NET Core 1.1」を公開した。性能が強化されたほか、対応するLinuxディストリビューションも拡大した。
.NET Coreは.NET Frameworkのサブセットで、バージョン1.1は6月に公開した「.NET Core 1.0」に続くリリースとなる。
最新版では対応するディストリビューションを拡大し、Linux Mint 18、OpenSUSE 42.1、macOS 10.12、Windows Server 2016で利用できるようになった。macOS 10.12とWindows Server 2016については、.NET Core 1.0も利用できる。
ASP.NET CoreではlibuvベースのWebサーバーであるKestrelを強化、Azureのサポートも強化した。なお、ASP.NET Core 1.1とKestrelの組み合わせは、TechEmpowerのFrameworkベンチマークで、最も高速なフルスタックWebフレームワークにランクされたという。
性能も強化し、Windowsバージョン向けではCoreCLRランタイム向けの最適化「Profile-Guided Optimizations(PGO)」をサポートすることで、高速化が図られた。主にC++コンパイラが生成したバイナリを最適化するもので、ラボでは、PGOで最適化した場合、ASP.NET MusicStoreアプリの速度が15%改善したと報告している。数年前から.NET Frameworkで利用している最適化テクニックだが、.NET Coreで利用するのは初めてという。Linux向け、Mac向けでは、CoreCLRをClang/LLVMでコンパイルするため、次のリリースでClang版のPGOをサポートする予定としている。
同時に発表されたEntity Framework(EF) Core 1.1も含む。軽量で拡張性があるEntity Frameworkのクロスプラットフォーム版となり、AzureとSQL 2016のサポートが加わった。このほか、1380種の新しいAPIも導入された。
Microsoftによると、Visual Studio 2015およびVisual Studio 2017 RC、Visual Studio Code、Visual Studio for the Macで.NET Core 1.1ベースのアプリケーションを構築できるという。
.NET Core
https://www.microsoft.com/net/core