米Oracle、「Oracle Linux 7.3」を公開

 米Oracleは11月10日、Oracle LinuxとVirtualization Teamが「Oracle Linux 7 Update 3(Oracle Linux 7.3)」を公開したことを発表した。同社が独自に改良を加えた「Unbreakable Enterprise Kernel(UEK)」の更新などが行われている。

 Oracle Linuxは、米Red HatのRed Hat Enterprise Linuxが公開しているソースを利用してOracleが作成するLinuxディストリビューション。Oracle Linux 7.3は、11月3日にRed Hatが公開した「Red Hat Enterprise Linux 7.3」から1週間での公開となった。RHEL 7.3の機能強化が利用できるほか、UEFI Secure Bootのサポートが加わり、対応するUEFI Secure Bootを有効にしたシステム上にOracle Linux 7をインストールできるようになった。

 また、Oracle Linuxでは「Red Hat Compatible Kernel(RHCK)」かLinuxカーネルにOracle独自の機能を加えた「Unbreakable Enterprise Kernel(UEK)」かを選択できるが、Oracle Linux 7.3は最新の「UEK Release 4」を含む最初のリリースとなり、デフォルトでUEK R4がインストールされる。なお、Oracle Linux 7系からのアップデートの場合、既存のUEK R3カーネルは自動でリプレースされないため、別途UEK R4のインストールが必要となる。

 UEKを選択した場合でもRHELとのユーザー空間の互換性は維持されており、ユーザー空間にある既存のアプリケーションはOracle Linux 7.3とUEK R4で修正なしに動くという。そのため、RHEL 7またはOracle Linux 7で動作検証したアプリケーションは再検証が不要となる。

 Oracle Linux 7.3は、Oracle Software Delivery Cloudより入手できる。サポートサブスクリプションに加入しているユーザーは、My Oracle SupportからもISOイメージをダウンロードできる。

米Oracle
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