「OpenIndiana 2016.10」がリリース

 Solaris由来のオープンソースUNIX系OS「OpenIndiana」開発チームは10月31日、最新版「OpenIndiana 2016.10」(開発コード「Hipster」)をリリースした。

 OpenIndianaは米Sun MicrosystemsのオープンソースOS「OpenSolaris」の後継。Sunを買収した米OracleがOpenSolarisプロジェクトを中止した後、これを継承したIllumos Foundationが母体となっている。

 illumosカーネルをベースとし、ファイルシステムZFS、診断とデバッグフレームワークDTrace、IPマルチパスなどの特徴を備える。軽量の仮想化技術Zones、ソフトウェアライフサイクル制御のSMF(Service Management Facility)、次世代のネットワークベースパッケージ管理システムIPSなどの技術も含む。

 最新版の最大の変更は、FreeBSD Loaderへのマイグレーションという。最新版よりインストール時、GRUBに代わってFreeBSD Loaderがインストールされる。これにより、テキストインストーラーの修正が可能となり、RAIDZ/mirror ZFSプール上にインストールできるようになると説明している。

 OracleバージョンをベースとしたIntelのKMS(Kernel Mode Setting)をポーティングした。現時点での実装は完全なものではなく、第6世代と第7世代のIntelのビデオカードのみをサポートする。

 Python 2.6が削除となり、代わってPython 2.7がデフォルトとなった。Sun SSHが完全に削除となった。Mateは1.14が統合され、デフォルトでインストールされるようになった。GDMはlightdmにリプレースされた。

 このほか、Firefox 45.4、Thunderbird 45.4、Mesa 12.0.3、CUPS 1.7.5、Inkscape 0.9.1など最新のものにアップデートされている。

 開発ツールとライブラリもアップデートされており、GCC 5.4がオプションとして加わった。デフォルトは引き続きGCC 4.9。GNU Makeは4.2.1に、CMakeは3.5.2にアップデートされ、Go、Nodejs、Lua、PHPなどの言語も多数最新のものになっている。

 OpenIndiana 2016.10はプロジェクトのWebサイトより入手できる。最新版より、インストール時に直接USBメモリに完全なUSBイメージをコピーできるようになった。

OpenIndiana
https://www.openindiana.org/