「BitKeeper 7.3」リリース

 分散型ソースコード管理システム「BitKeeper」開発チームは7月13日、最新版となる「BitKeeper 7.3 CE」を公開した。オープンソース化されてから初めてのマイナーアップデートリリースとなる。新しいコマンドが2種類加わったほか、土台のコードの整理を進めた。

 BitKeeperは分散型のソースコード管理システム(SCM)で、高速、高い拡張性などを特徴とする。容易に操作できるコマンドラインインターフェイス(CLI)、入れ子リポジトリ(Nested Repositories)サブモジュールによるリポジトリのバージョン管理コレクション、セキュリティ、ファイル操作の追跡などの機能を持つ。クラウドを利用したバイナリファイル向けのハイブリッドモードも用意する。

 もともとは1998年にプロプライエタリソフトウェアとしてリリースされ、2016年春にオープンソース化が行われた。ライセンスはApache License 2.0。

 BitKeeper 7.3は、5月に公開した初のオープンソース版「BitKeeper 7.2」に続くものとなる。システムパッケージを容易に統合できるよう、ビルトインパッケージのBitKeeperからの分離を図った。これにより一部機能に変更が加わったとしている。

 また、「bk fast-import」と「bk untag」という2種類のコマンドが加わった。「bk fast-import」はgitリポジトリをBitKeeperリポジトリに簡単にインポートするコマンドで、7.3では初期リリースとして基本的な動作にのみ対応する。今後インクリメンタルインポート、サブモジュールのあるgitリポジトリへの対応などの機能を強化する予定という。また、「bk untag」はタグを削除するコマンドとなる。

 このほか、古いバージョンのGNU diff/patchサポートの削除や「bk diffs」コマンドの廃止(エイリアスとしては残る)などコードの整理が行われた。また、zlibやpcre、lz4などのライブラリについて、独自に提供するものではなくシステムにインストールされているものを利用するようになった。多数のバグ修正やドキュメントの更新も行われている。

BitKeeper
https://www.bitkeeper.org