フェデレーション機能が加わった「Kubernetes 1.3」が公開
オープンソースのコンテナオーケストレーション「Kubernetes」の開発チームは7月6日、最新版となる「Kubernetes 1.3」をリリースした。オンプレミスやクラウドをまたいでのサービス発見が可能となるなど、多数の新機能が加わっている。
Kubernetesはコンテナ化されたアプリケーションのデプロイ、拡張、管理を自動化するシステム。Googleが2014年に発表したプロジェクトで、Goで実装されている。「ポッド(Pod)」という単位でコンテナを管理し、自動コンテナ配置、自己修復、サービス発見と負荷分散、ロールアウトとロールバックの自動化、ストレージオーケストレーション、バッチ実行など多数の特徴を備える。ライセンスはApache License 2.0。
Kubernetes 1.3は、2015年7月に公開された1.0系の最新リリース。これまでで最も豊富かつ堅牢な機能を備えたリリースとしている。
フェデレーション機能として、クラウドやオンプレミスなどさまざまなネットワーク上でポッドを管理できるようになり、クロスクラスタでのサービスの発見が可能となった。サービスの信頼性を強化できる。
拡張性と自動化では、アプリケーションの需要に応じてサービスのスケールアップとスケールダウンを自動で行う機能を強化した。操作をさらに容易にしつつ、クラスタあたりのノードの最大数が倍増となった。
PetSetオブジェクトとしてステートフルアプリケーションのサポートも加わり、データベースやキーバリューストアなどのステートフルなワークロードにコンテナを利用できるようになった。
このほか、Dockerの代替となるコンテナランタイムとして「rkt」をサポートしたほか、Container Network Interface(CNI)をネイティブでサポートした。Open Container Initiative(OCI)もサポートするなど、クラウド関連の標準規格に対応する。操作性ではダッシュボードUIをアップデートし、CLI(コマンドラインインターフェース)の代わりにクラスタとのやりとりをダッシュボードで管理できるようになった。
Kubernetes
http://kubernetes.io/