拡張性を強化、GUIも一新した「Kubernetes 1.2」リリース
GoogleのKubernetes開発チームは3月17日、コンテナ管理フレームワークの最新版となる「Kubernetes 1.2」リリースを発表した。拡張性、管理などが強化されている。
Kubernatesはアプリケーションコンテナの実装、拡張、運用を自動化するツール。アプリケーションを構成するコンテナを論理ユニットとしてグループ化することで容易に管理を行えるのが特徴。Googleが開発し、社内の運用環境で利用していたものをオープンソースとして公開した。
Kubernetes 1.2は2015年11月に公開されたKubernetes 1.1に続く最新版となる。この間、約680人の開発者が開発に参加しており、過去最大のリリースになったとしている。
拡張性では、クラスタあたり最大3万のコンテナを実装でき、ノード数は前バージョン比400%増の1000ノードまで拡張可能となった。
アプリケーションの実装・管理では、ConfigMap APIを利用したアプリケーションの動的設定が可能となった。アプリケーションを宣言し、バージョン管理、複数の同時ロールアウトなどの必要な作業をKubernetesに任せる「ターンキーデプロイ」が利用できるようになった。この機能は、Beta Deployment API経由で利用できる。
クラスタ管理でも多数の強化が図られた。ゾーンをまたいだフェイルオーバー、複数ゾーンでのスケジューリングの信頼性を強化し、One-Pod-Per-Node Applicationsを簡素化してロギングエージェントなどのサービスが1ノード・1ポッド(ポッドはクラスタ管理の単位)で動くようスケジューリングできるようになった。
ネットワーク関連ではTLS(Transport Layer Security)とL7のサポートが加わり、安全な通信やhttpベースのトラフィックルーティングなどネットワークのカスタム構成が可能となった。Custom Metrics for Autoscalingで、自社の環境に合わせてカスタム指標を設定できるようになった。
最新版ではこれらに加えてGUIも一新した。機能レベルでもCLI(コマンドラインインターフェイス)と同等になり、迅速にスタートできるという。
Kubernetesの開発チームは1.2のリリースに合わせて今後のロードマップも発表している。それによると、今後クラスタフェデレーション(「Ubernetes」)、ステートフルアプリケーション対応の強化、クラスタの自動拡張などの機能を強化・開発するとしている。
Kubernates
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