「FreeBSD 10.3-RELEASE」が公開

 The FreeBSD Release Engineering Teamは4月4日、最新安定版となる「FreeBSD 10.3-RELEASE」を公開した。UEFIブートローダの機能強化などが行われている。

 FreeBSD 10.3は2014年1月に公開されたFreeBSD 10系の最新版。10.3は3回目のリリースとなり、2015年8月に公開されたFreeBSD 10.2-RELEASE以来、約8か月ぶりのリリースとなる。

 安定性の強化がメインとなるが、新機能も加わった。UEFIブートローダを強化し、/boot/configおよび/boot.configの両ファイルを利用できるようになり、マルチデバイスブート対応も利用できるようになった。また、コマンドライン引数がパーシングされるようになったほか、フレームバッファドライバでもGOP(Graphics Output Protocol)、UGA(Universal Graphics Adapter)の処理を改善した。また、ZFSブート機能がUEFIブートローダに加わった。

 Linux互換レイヤを大幅に改善し、amd64(x86_64)で64ビットアプリケーションを動かせるようになった。1:1スレッド、VDSO(Virtual Dynamic Shared Object)、epollファミリのサブセットなども対応し、主要なプログラムを動かすことができるとしている。

 また、reroot対応の初期実装にrebootが加わり、システム全体をリブートすることなく、ルートファイルシステムを一時ソースファイルシステムからマウントできるようになった。bsdinstallをアップデートし、UEFIベースのシステムに自動モードでroot-on-ZFSインストールを作成できるようになった。

 ispドライバをアップデートし、16Gbpsファイバーチャネルアダプタを利用できるようになった。ixgbeドライバのアップデートや、ifconfig、jailなどの強化も行われている。mkimgでは、GPTとMBRの両方のパーティション方式でNTFSファイルシステムを利用できるようになった。

 これらに加えて、GNOMEはバージョン3.16.2に、TeXLiveはTL2015に、Xorg-Serverは1.17.4にアップデートした。

 FreeBSD 10.3-RELEASEはamd64、i386、ia64、powerpc、powerpc64、sparc64アーキテクチャに対応、FreeBSDのWebサイトより入手できる。

FreeBSD Project
https://www.freebsd.org/