FreeBSDベースのファイアウォール向けOS「m0n0wall」プロジェクトが終了、12年の歴史に幕

 FreeBSDベースのファイアウォールOS「m0n0wall」開発プロジェクトは2月15日、プロジェクトの停止を発表した。今後メンテナンスを含む開発は行われず、2月末でフォーラムなどを凍結する。12年のプロジェクトが幕を閉じるが、pfSenseやFreeNAS、AskoziaPBX、OPNsenseといったプロジェクトに精神は引き継がれるとしている。

 m0n0wallは、FreeBSDをベースとした、ファイアウォールやルーターといった用途に向けたOS。Webインターフェイスやキャプティブポータル、ステートフルパケットフィルタリング、トラフィックシェーパーなど包括的な機能を持ち、IPv6や802.1Q VLANにも対応する。最新版は2014年1月に公開された1.8系。

 プロジェクト打ち切りの発表は、ちょうど最初のリリースから12年目を迎えた日となった。プロジェクト打ち切りの理由についてメイン開発者のManuel Kasper氏は、「技術は進化しており、よりよいソリューションが出てきている」と説明している。

 プロジェクト終了にあたって、フォーラムとメーリングリストは2月末で凍結される。Webサイトやレポジトリ、ダウンロードページ、メーリングリスト、フォーラムなどにあるすべてのコンテンツはインターネット上に保存し、だれもがアクセスできるようにするという。

 Kasper氏によると、m0n0wallはオープンソースのファイアウォール「pfSense」、NAS(Network Attached Storage)構築用ソフトウェア「FreeNAS」、AsteriskベースのIP PBX「AskoziaPBX」などのオープンソースプロジェクト誕生のきっかけとなったという。なかでも最近立ち上がったプロジェクト「OPNsense」はm0n0wallのオープンソース精神を引き継ぎつつ、将来に向けた技術更新を続けているとして「m0n0wallの思想を2015年にもたらすもの」と評しており、ユーザーにOPNsenseを薦めている。

m0n0wall
http://m0n0.ch/wall/