GCC 5がデフォルトに、「DragonFly BSD 4.2」リリース
DragonFly BSD開発チームは6月29日、BSD系OS「DragonFly BSD 4.2.0」をリリースした。デフォルトのコンパイラとしてBSD系OSとしては初めてGCC 5を採用した。
DragonFly BSDはFreeBSD 4.8のフォークとして2003年にスタートしたプロジェクト。FreeBSD、NetBSD、OpenBSDなど他のBSD系OSとコードを共有するいっぽう、高性能ファイルシステム「HAMMER」など新しい方向に向けた成長を図っている。ライセンスはBSD License。
DragonFly BSD 4.2は、2014年11月に公開されたバージョン4系の最新版となる。デフォルトのコンパイラがGCC 4.7から4月に登場したGCC 5(gcc-5.1.1)にアップデートされた。これによりC++のサポートが大きく改善されるという。
グラフィック関連ではDRMサブシステムを強化し、i915とRadeonドライバーサポートを一新した。中でもi915サポートは大きく変更したという。これにより、Intelの主要なGPUやAMDの一部のGPUでは2D/3Dのフルアクセラレーションを利用できるようになった。
また、MTA(Mail Transport Agent)としてSendmailに代わり内部開発したDragonFly Mail Agent(DMA)を導入した。DMAはローカルの電子メールクライアントからのメール送信にのみ対応する軽量なMTAで、ネットワーク越しに外部からメールを受け取る機能は備えられていない。フル機能のMTAが必要な場合は、dportから別のMTAをインストールする必要があるという。OpenSMTPD、Postfix、Sendmailは引き続きバイナリパッケージとして提供される。このほか、オーディオ、ネットワークなども強化されている。
DragonFly BSD
http://www.dragonflybsd.org/