オープンソースのIaaS「ZStack 1.0」がリリース

 IaaS(Infrastructure as a Service)型クラウドサービスを提供するためのソフトウェア「ZStack」開発チームは2月1日、「ZStack 1.0」をリリースした。

 ZStackはデータセンターの自動化や各種リソースをAPI経由で操作・管理するための機能を提供するソフトウェア。簡単にIaaS型クラウド環境を構築できるのが特徴で、単一のマシンを使ったテスト環境であれば5分で、スケーリングが可能な複数台構成環境でも30分で作れると主張している。単一の管理ノードで数十万台の規模の物理サーバー、数百万規模の仮想マシンを管理できるというスケーラビリティの高さ、1万個の仮想マシンを23分で作成できる高速性、ネットワーク仮想化機能、さまざまなクエリAPIの提供なども特徴とする。ライセンスはApache License 2.0。

 ZStack 1.0は、2015年9月に公開したバージョン0.9に続くもので、新たにDHCPを提供するフラットネットワークプロバイダ機能が加わった。仮想ルータープロバイダのようにDHCP向けに仮想ルーターVMが不要となり、ネットワークの実装を簡素化できるとしている。

 ローカルストレージのボリュームマイグレーション機能も導入した。これにより、ローカルのプライマリストレージ上にある異なるホスト間でのボリュームマイグレーションが可能となり、仮想マシンのマイグレーションが柔軟にできるようになった。また、リソース削除のポリシー設定も可能になった。

 このほか、ISOイメージのアタッチやデタッチを行うAPIが加わり、VMコンソールにアクセスするためのSPICEプロトコルのサポートも加わった。また、リアルタイムでのVMの状態を同期できるようになったという。これにより、virshコマンドで仮想マシンの管理が可能になるとのこと。

ZStack
http://zstack.org/