Mozillaがオンライン認証サービス「Persona.org」を11月末に閉鎖へ
Mozillaは1月12日、オンライン認証サービス「Persona.org」の閉鎖を発表した。11月30日をもってPersona.orgをオフラインにし、その後ユーザーのデータをすべて完全に抹消するという。
PersonaはMozillaのIdentityチームが開発した認証システム。Mozillaが開発したBrowserIDプロトコルを利用した分散化認証技術をベースとし、プライバシへのフォーカスなどを特徴とする。サインインにはメールアドレスを利用し、サービスや端末ごとにユーザー名とパスワードを管理する必要がなくなる。
2011年に発表され、2014年にPersona.orgをコミュニティに移管した。その後もメンテナンスなどのサポートを行ってきたが、今回サービス全体を閉鎖することとなった。理由として、「この2年間利用が少なく、利用は増えていない」と説明している。セキュリティとアベイラビリティを維持することは簡単な作業ではなく、そのためにMozilla内のリソースを割くことを正当化できないという。
2016年11月30日の閉鎖まではメンテナンスレベルとして、セキュリティ問題の修正やdev-identityメーリングリストでのサポート提供を行う。11月30日にPersona.orgドメイン上でホスティングされるすべてのサービスを閉鎖するが、Persona.org上に保存されているユーザーデータ(電子メールアドレスやパスワードハッシュなど)はすべて削除し、ドメインを含めサードパーティに渡すことはないとしている。
なお、PersonaのコードはGithubで公開されている。MozillaはPersona.org閉鎖にあたってのガイドラインを公開しており、今後の計画やマイグレーションガイドを提示している。
Mozilla
http://www.mozilla.org/