米Microsoft、iOSアプリをWindows 10向けに変換するツール「Bridge for iOS」をオープンソースで公開

 米Microsoftは8月6日、iOSアプリをWindows 10向けアプリケーションに変換できる「Windows Bridge for iOS」の早期版をオープンソースとして公開した。先月末に一般発売を開始した最新OS「Windows 10」向けアプリ構築を促進するものとなる。

 Bridge for iOSは、開発コード「Project Islandwood」として開発されたiOS開発者向けのツールキット。Microsoftは1つのアプリケーションでさまざまな画面サイズに対応する「Universal Windows」アプリケーションをWindows 10で導入し、「Windows Store」でユーザーが入手できるようにしている。合わせて、Universal Windowsアプリケーション開発を促進するため、他のプラットフォーム向けに開発されたアプリケーションをWindows 10および8.1で動くようにするツールキット「Bridge」を4月末に開催した自社イベント「BUILD」で発表した。BridgeはiOSのほか、Android(「Project Astoria」)、Web(「Project Westminster」)、デスクトップ(「Project Centennial」)向けがある。開発者は既存のコードとスキルを利用してWindows Store向けにアプリケーションを公開できるという。

 Bridge for iOSはこれまで招待制で提供してきたが、このたびこれがオープンソース化された。ライセンスはMIT License。iOS開発者はMicrosoftの提供するObjective-Cコンパイラを使い、Xcodeで開発されたプロジェクトをVisual Studioにインポートできる。現時点ではx86およびx64システムで動くWindowsアプリを構築でき、ARMサポートは後ほど加わるという。なお、MicrosoftによるとBridge for iOSはまだ早期版であり、発表時に紹介した機能がすべて利用できる状態ではないと留意している。

 正式版の公開は、「Visual Studio 2015 Update」と同じタイミングの2015年秋を予定しているという。

Bridge for iOS
http://www.github.com/Microsoft/WinObjC/