「Spring Framework 4.2」GA版がリリース

 Java向けのWebアプリケーション開発フレームワーク「Spring Framework」開発チームは7月31日、最新版「Spring Framework 4.2」の一般公開版(GA)を発表した。新機能などを含むリリースとなり、Java 6/7/8に対応する。

 Spring FrameworkはJava向けのアプリケーションフレームワークで、包括的なプログラミングおよび設定モデルを提供する。依存性注入、アスペクト指向プログラミング、MVC(Model View Controller)とRestful Webサービスフレームワーク、JDBC、JPA、JMSのサポートなどの機能を備えており、ライセンスはApache License 2.0。Spring FrameworkはVMware(EMC傘下)によるSpringSourceの買収によりVMware傘下のプロジェクトとなったが、その後EMCが合弁会社の米Pivotal Softwareを立ち上げたことを受けて、現在はPivotal Software傘下のプロジェクトとして開発が進められている。

 Spring Framework 4.2は、2013年12月に公開されたSpring Framework 4系の最新版となる。コアコンテナ部分の整理とモダンなWeb機能にフォーカスして機能を強化した。@BeanなどのアノテーションをJava 8のデフォルトメソッドを使って検出し、処理できるようになった。また、アノテーションの属性のエイリアスのサポートも改善し、宣言や参照が可能となった。アプリケーションイベントインフラでは、アノテーションベースのモデルを提供するようになった。

 Web関連では、HTTP StreamingとServer-Sent Eventsをサポートしたほか、CORSのサポートも組み込んだ。HTTPキャッシュ機能が新しくなり、スクリプトされたWebビューのためのJSR-223ベースのメカニズムとしてScriptTemplateViewを導入した。このほか、WebSocket Messaging、テストなどについても強化が加わった。

 開発チームは4系のユーザーに4.2へのアップグレードを推奨している。同時に4.1系のメンテナンスリリースは2015年12月で終了する予定で、その段階で全ユーザーが4.2にアップグレードする必要があると注意している。

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