セマンティックWeb構築に向けたJavaベースのフレームワーク「Jena 3.0」リリース

 セマンティックWeb構築のためのJavaベースのフレームワーク「Apache Jena」開発チームは7月31日、最新のメジャーバージョンとなる「Apache Jena 3.0.0」をリリースした。Java 8が必須となるなどの変更が加わっている。

 Apache JenaはセマンティックWebの構築やLinked DataアプリケーションなどのRDF(Resource Description Framework)形式データを処理するアプリケーションに向けたフレームワーク。RDFグラフの作成と読み込みができるコアライブラリのRDF API、RDFデータクエリのためのSPARQL 1.1互換エンジンARQ、TDBを利用したデータの永続化、Ontology API、Inference APIなどを備える。HTTP経由でSPARQLを利用するためのSPARQLデータパブリッシュサーバー「Apache Jena Fuseki」を含む。TurtleなどのRDF形式に対応したパーサー/ライターも用意する。

 メジャーバージョンとなるJena 3では、Javaの要件がJava 8となった。また、パッケージの名称が「com.hp.hpl.jena」から「org.apache.jena」に変更となった。Jena 2系から行っているRDF 1.1向けの変更を継続し、すべてのリテラルがデータ型を持つ特徴に合わせ、リテラル値向けを強化した。

 永続データについても変更されており、TDBとSDBに保存するデータに対してはリロードするよう推奨している。セキュリティパッケージのJena SecurityがJena Permissionsに名称変更、Maven側もこれを反映してjena-permissionsに変更した。これらに加え、GraphStoreインターフェイスやModelFactory.createFileModelMakerなどが削除された。

 Jena 3はプロジェクトのWebサイトより入手できる。開発チームは、Jena 3はJena 2とはバイナリ互換ではない点を注意している。

Apache Jena
https://jena.apache.org/