パッケージ管理でDportsを採用、「DragonFlyBSD 3.6」がリリース

 DragonFly BSD開発チームは11月25日、最新版「DragonFly BSD 3.6」をリリースした。Dportsをデフォルトのパッケージ管理に採用、SMPサポートも強化した。

 DragonFly BSDはFreeBSD 4系からフォークして開発が進められているBSD系OS。カーネルや独自ファイルシステムのHAMMER、ファイルシステムの特定のサブツリーをループバックマウントする「nullfs」、プロセスチェックポイント作成など、独自の機能開発が進んでいる。対応アーキテクチャはi386とx86_64。

 バージョン3.6ではパッケージ管理システムが変更された。これまでのpkgsrcに代わり、FreeBSDポートシステムをベースとするDportsがデフォルトのパッケージシステムになっている。Dportsは3.4で実験導入された機能で、2万以上のパッケージがバイナリもしくはソースの形で入手できるという。3.6では事前構築されたpkgsrcパッケージは用意せず、pkgsrcそのものは別途インストールできる。

 SMPのサポートも強化された。カーネルロック競合の大幅な削減によりマルチコアシステムの拡張性を改善したほか、x86_64とamd64カーネルで高度なメモリ管理機能を実装し、drmコードを更新した。また、ネットワークスタックでのバグ修正も行われ、性能が強化されたという。ファイルシステムHAMMERについては、新バージョンであるHAMMER2が導入されている。ただし運用環境向けではないとのこと。HAMMER2はDragonFly 3.7で開発を継続するという。

 ハードウェア側ではi915とRadeonなどの最新チップセットの実験対応が加わったが、すべての構成で動くわけではないとも注意されている。

 DragonFly BSD 3.6は32ビット版と64ビット版(x86向け)があり、各ミラーサイトよりISOイメージを入手できる。

DragonFly BSD
http://www.dragonflybsd.org/