米Red HatがPaaS型クラウドサービス「OpenShift Enterprise 3」を発表、ホスティング版「OpenShift Dedicated」もベータ公開

 米Red Hatは6月24日(米国時間)、PaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)型クラウドサービス「OpenShift Enterprise 3」の一般提供を発表した。Dockerの対応を強化し、アプリケーションのライフサイクル全体を管理できるという。

 OpenShift Enterpriseはエンタープライズ向けの機能を備えたPaaS型クラウドサービス。オープンソース技術を使って構築されており、作成したアプリケーションはクラウドだけでなくオンプレミス環境でも実行できる。OpenShift Enterprise 3は2013年末に公開されたバージョン2系に続く最新版となる。

 OpenShift Enterprise 3では、Docker対応が強化されている点が特徴。米Googleの「Kubernates」を利用したオーケストレーション機能も備えており、DockerとKubernatesをコアとしたコンテナベースのアプリケーションプラットフォームとなっているという。複数のコンテナとホストをまたいでのアプリケーションのオーケストレーションが可能であり、安全、効率性、移植性を特徴とするという。

 ユーザーは、Red Hatが2014年3月に発表したコンテナ化アプリの認証プログラム「Red Hat Container Certification Program」を利用できる。「Red Hat JBoss Enterprise Application Platform」や「Red Hat JBoss Web Server(Tomcat)」、「JBoss A-MQ」といったRed Hatのミドルウェア「Red Hat JBoss Middleware」ポートフォリオとの統合も強化された。

 OpenShiftは「カートリッジ」としてMySQL、Python、PHP、MongoDBなどが利用できるが、最新版ではWeb、コマンドライン、統合開発環境(IDE)などのインターフェイスを利用して開発やコラボレーションができる。新たに、Gitから直接アプリケーションコードをプッシュし、Dockerイメージの構築プロセスを自動化できるようになったほか、アプリケーションの実装やロールバックを管理し、既存の開発環境などと統合できるようになった。

 Red HatはOpenShift Enterprise 3のローンチに合わせて、OpenShift3プラットフォームベースのパブリッククラウドサービス「OpenShift Dedicated」のベータ公開も発表した。パブリックのPaaSである「OpenShift Online」上に構築したホステッドサービスで、Amazon Web Servicesを利用する。OpenShift運用チームが管理するパブリッククラウドでアプリケーションのビルド、起動、それにホスティングができるという。

米Red Hat
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