Scala向けデータベースアクセスライブラリ「Slick 3.0」リリース

 Scalaを開発する米Typfaceから、Scala向けのデータベースクエリおよびアクセスライブラリの最新版「Slick 3.0」がリリースされた。Reactive Streams、Futuresをベースとする非同期での実行が特徴で、新APIの導入などが行われている。

 SlickはScala向けのデータベースアクセスライブラリ。Scalaのコレクションを利用しているかのようにストアドデータで作業できる一方で、データベースアクセスやデータの伝送を管理できる。Scalaでデータベースクエリを作成でき、Scalaの静的チェック、コンパイル時の安全性などの長所を活用できるなどの特徴を持つ。

 Slick 3.0は2014年1月に公開されたSlick 2.0に続くメジャーリリースとなる。「Reactive Slick」という開発コードで開発されていたもので、Scala 2.10以上に対応する(推奨は2.10.4以上)。

 新機能としては、データベースからのストリーミング検索結果のためのReactive Streams APIのサポート、データベースアクションの作成と実行のための新APIの導入などがある。これによりInvoker、Executorなどの古いAPIは非推奨となり、バージョン3.1では削除されるという。また、マクロベースの新しいPlain SQL API実装が加わった。コンパイル時チェックと組み込みSQLステートメント向けインターフェイスなどのオプションを持つという。

 HikariCPサポート内蔵を含む、Typesafe Configでのデータベース接続改善も行われている。Lifted EmbeddingにおけるネストしたOption型と非プリミティブなOption型のサポート、Option型サポートの改善に基づく外部結合なども加わった。

 これらに加え、スキーマコード生成を強化し、機能改善やバグ修正を行った。デバッグ関連も機能強化が加わっている。

 Slick 3.0はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Slick
http://slick.typesafe.com/