Node.jsからフォークしたio.js、バージョン2.0をリリース
Node.jsからフォークしたJavaScript実行環境「io.js」開発チームは5月4日、最新版となる「io.js 2.0.0」をリリースした。JavaScript実行エンジンであるV8がバージョン4.2にアップデートされるなど、多数の機能強化が図られている。
io.jsは、Node.jsの開発体制に合意できないNode.js開発者が2014年12月に始めたプロジェクト。「ECMAScript 6(ES6)をNode.jsコミュニティーにもたらす」とうたっており、Node.jsとの互換性を維持しながら機能強化を行い、オープンなガバナンスモデルの下で高速かつ予測性のあるリリースを行なっていくとしている。なお、Node.jsを開発する米Joyentは2月にNode.js Foundationを立ち上げている。
1月に公開されたバージョン1.0系に続く最新版となる。JavaScript実行エンジンのV8がバージョン4.2にアップデートされ、ネイティブクラスなどの新機能を利用できるようになった。また、C++ APIへの変更も加えられている。そのほか、TLSなどのメモリ使用が大幅に削減されたほか、パッケージマネージャnpmのバージョンも2.9に更新されている。
対話的実行環境であるREPLではNODE_REPL_HISTORY_FILE環境変数の設定によりセッションを超えて履歴を保存できる機能が加わった。また、process.nextTick()が2~42%高速となり、process.geteuid()、process.seteuid(id)などのメソッドを利用してEUIDとEGIDの取得や設定が可能となった。一方で、将来アップグレード予定のV8 4.4での変更を受けて、smallocモジュールは非推奨となった。
io.js 2.0はプロジェクトのWebサイトより入手できる。
io.js
https://iojs.org/