米Microsoft、「MSBuild」をオープンソース化
米Microsoftは3月18日、「Microsoft Build Engine(MSBuild)」をオープンソースとして公開した。MSBuildはVisual Studioなどで採用されているビルドツールで、これによってVisual Studioがインストールされていない環境でもソフトウェアのビルドが可能になるという。
Microsoft Build Engine(MSBuild)は.NETとVisual Studio向けのビルドツール。makeコマンドやApache Antなどのように、ビルドに必要なソースコードやその処理方法などを記述することで複雑なソフトウェアのビルドプロセスを自動化する。同ツールは、「.NET Core Libraries」と「.NET Core Runtime」の両オープンソースプロジェクトのビルドにも利用したという。今回のソースコード公開は、Microsoftのオープンソース活動の中心となる.NET Foundationへの寄贈により実現した。Microsoftは2014年より.NETのオープンソース化を進めており、その一環となる。
Microsoftによると、Visual StudioはMSBuildを利用するが、MSBuildはVisual Studioには依存しておらず、msbuild.exeを実行することでVisual Studioがインストールされていない環境でも製品のビルドやオーケストレーションが可能という。利用例として、ソースツリーのビルド、コンソールアプリのビルドを紹介している。ただし、MSBuild自体のビルドにはVisual Studio 2015が必要とのこと。
MSBuildはGitHubのプロジェクトページより入手できる。対応プラットフォームは現時点ではWindowsのみだが、将来的にはMac OS XやLinuxもサポートするという。ライセンスはMIT License。
Microsoft Build Engine(MSBuild)
https://github.com/Microsoft/msbuild