オープンソースのペイントソフト「Krita 2.9」リリース、OS Xのサポートが実現へ
オープンソースのデジタルペイントソフト「Krita」開発チームは2月26日、最新版となる「Krita 2.9.0」をリリースした。過去最大のリリースとしており、Mac OS Xの初期サポートの実現など多数の新機能を盛り込む。
Kritaはオープンソースのデジタルペイントソフト。RGBA、Gray、CMYKA、Lab、YCbCといったカラーモードをサポートし、多数のブラシエンジンとブレンドモード、左右や上下対称のためのシンメトリーモード、フィルタとエフェクトなど多数の機能を備える。独自フォーマットのkra形式に加え、ora、ppm、pbm、png、jpeg、tiff、xbmといった形式もサポート。PhotoshopやGIMPなどからのインポート/エクスポートも可能となっている。ライセンスはGPLv2。
Krita Foundationは2014年3月に「Krita 2.8」をリリースしたのち、7月にクラウドファウンテンディングサイトKickstarterにて、最新版開発に向けてフルタイムの開発者が貢献できるための資金調達キャンペーンを展開した。資金は目標調達額の1万5000ドルに対し1万9955ドルが集まっており、今回のリリースはその成果となる。
本バージョンでの大きな特徴として、Mac OS Xの初期サポートがある。対応バージョンはOS X 10.9 Marvericks。Mac OS XサポートはKickstarterでの「Super Stretch Goal」となっており、出資合計額が7万5000ドルに達したらポーティングすることを約束していた。
このほかにKickstarterで掲げていた新機能や機能拡張として、新しい変形モードとマスクの導入、ブラシミックスの強化などペイントとワークフローの改善、選択マスクと透明マスクの強化などが加わった。
これ以外にもOpenEXRフィルタの強化、RAWファイルのインポート、PSD互換性の強化、フィルタとレイヤーの強化など多数の機能が加わり、支援機能とツールも改善されている。G’MICのバージョン1.6.0.3へのアップデートやポップアップパレットの強化、キャンバスのナビゲーションやズームの改善、不透明度とフローの分離、マスクの保存と読み込みなど、それ以外にも多くの強化が行われている。
Krita 2.9はプロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。Windows Vista以上および各種Linuxのほか、実験的にMac OS X 10.9に対応する。
Krita Foundation
https://krita.org/