「systemd 219」リリース、コンテナやbtrfs関連機能を強化
Linux向けのサービス管理ツール「systemd」開発者のLennart Poettering氏は2月16日、最新版となる「systemd 219」を公開した。コンテナやbtrfs関連が強化されている。
systemdは2010年に開発がスタートしたLinuxのサービス管理ツール。System VやBSDで代々使われていたinitに代わり、効率化と並列化による高速なサービス管理を目指すもの。すでにFedoraなど主要Linuxディストリビューションで採用されている。
systemd 219は、2014年12月に公開されたsystemd 218に続く最新版。新しいAPI「sd-hwdb.h」を導入、ハードウェアメタデータベースである「udev hwdb」のクエリとエミュレーションが可能となる。併せて「systemd-hwdb」という新しいツールも加わった。
コンテナイメージをtarやraw、qcow2、dkrフォーマットでダウンロードできるデーモン「systemd-importd」も追加された。ダウンロードしたイメージは/var/lib/machinesディレクトリ以下に入り、nspawnコンテナとして動かすことができる。コンテナ関連ではこのほか、「machinectl」コマンドでコンテナイメージのリスト表示が可能となった。コンテナイメージのクローン作成を効率化するコマンド「machinectl list-images」も加わり、一部条件の下で利用できる。machinectlではこのほか新サブコマンド「start」も加わった。コンテナをサービスとして起動できるものとなる。
また、btrfsのサポートも強化され、「systemd-nspawn」コマンドで「–ephemeral」および「–template=」という2つのオプションが追加された。ともにbtrfsで利用できる機能で、–ephemeralオプションを指定するとコンテナのルートディレクトリのスナップショットを作成し、コンテナが終了すると削除されるという。―template=は動的にコンテナのインスタンス作成を行うオプション。
systemd-nspawnではこのほか、「–network-veth」や「–image=」といった既存オプションも強化されている。
このほかにも多数の機能が加わっており、バグも修正されている。