Linux向けシステム・サービス起動ツール「systemd 195」がリリース

 Linux向けシステム・サービスマネージャのsystemd開発チームは10月22日、最新版「systemd 195」をリリースした。次期「Fedora 18」に搭載されるリリースとなる予定という。

 systemdはLinuxシステムの初期化やサービスの起動といったプロセス管理を行うプログラム。Linuxでは伝統的に「init」がこの機能を提供していたが、並列化や効率化を目的として新たに開発されたものがsystemdとなる。systemdはinitと互換性があり、依存性ベースのシステム制御や必要に応じたサービス起動、cgroupsによるプロセス管理、並列処理などを特徴とする。すでにFedoraやopenSUSEなどのLinuxディストリビューションで採用されている。

 systems 195では、ログシステムのJournal関連で多数の機能強化が加わった。新たに–since=と–until=の2種類のスイッチが加わり、時間によるフィルタが可能となった。また、ジャーナルデーモンによるログローテーションにおいて、ディスクスペースに基づいたローテーションに加え、時間ベースのローテーションもサポートされた。コアダンプの抽出とリストを行うツール「systemd-coredumpctl」も加わっている。

 このほか、/var/log/および/etc/rc.d/init.d/にREADMEをインストールし、システムがログファイルを保存する場所やアクセス方法を知らせるようにした。「gatewayd」や「browse.html」などにも細かな強化が加わっている。

 systemdはFreedesktop.orgのプロジェクトページより入手できる。

systemd
http://www.freedesktop.org/wiki/Software/systemd/